すんすんブログ

すんすんするブログ

私たちは何故繋がれないのか

 突然ですが任天堂から発売されている、ファイアーエムブレムというゲームがあります。

 私はこのゲームの1シリーズ「聖戦の系譜」がとりわけ好きで、小学生の頃に出会ってからというもの、良くも悪くも人生を変えた一本として、私の心の中心に鎮座しております。ただ、私の地元ではDQ、FF、ドラゴンボール超武道伝といったタイトルが市場を席巻し、自分の心の中心を語る機会には恵まれないままにマイノリティと化した私はただただエニックス社、光文社刊行の4コマ漫画を探してジャスコを早歩きしたり、クリア回数に応じて変化する修験道的OPムービーを求めてお遍路めいた周回プレイを繰り返す毎日でした。

 さてオタク文化が日陰者となっていたゼロ年代を終え、ゲームやアニメといった文化はすっかり市民権を得て我々の日常に浸透しました。今時の装いに身を包んだ洒落た男女がアニメ談義に花を咲かせている光景も、ハイキューの缶バッチでリュックを彩る女学生も、今ではありふれたものです。高坂くんが量産される現代社会とはかくや、とアラサーの私はしみじみと目を細めるばかり。


 それはよろしいのですが、最近とみに思うのは
「同じ作品へ対象愛を注いでいるにも関わらず、仲良くなれないことがあるのは何故か」
 ということであります。

  ゲーム、アニメ好きな人は一度は経験したことがある(といいなぁ)と思うのですが、例えば「ゲーム好き集まれ〜!」的タイトルの某ミキシーのようなコミュニティに参画するも、「話している内容は理解できるし、付いていけるんだけど、何故だか心から楽しめない」「好きな話なはずなのに、上手く発言できない。何を発言すべきか分からない」とうことがあったりしないでしょうか。私はしました。


 と、昼飯時にかような趣旨の相談を先輩にしつつそばを手繰っていたのですが、どうも

「作品の楽しみ方には人によって異なる一定のスタイルがあり、そのスタイルの相違がすれ違いを生み出しているのではないか」
「スタイルは媒体によって異なるが、分類し、整理することが可能なのではないか」

 ということが言えるんではないかという仮説が立ちました。何たる僥倖

 今後の私のオタ活を有意義な物にすべく、このスタイルを明確にすることで今後の運用に活かしたい。スタイルを明確に整理することができれば、同じ楽しみ方をする同好の士を見つけ、互いに高め合うことができる出会いの可能性の向上を望めるのではないだろうか。「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」昔の人もそう言っている。


 そんな訳で議論の後、そのスタイルには下記の4つが挙げられました。この項目はかの先輩が「魅力的な映画の条件」のような文脈でどこかで目にしたと語っていた物を叩きに作りました。ざっと探しましたが、それらしき記事は見つけられず残念...

  • キャスト、キャラクター

  登場人物の造形。見た目を楽しむ。

  • 世界観

  舞台の作り込みを楽しむ。例)時代考証素晴らしい、舞台となる街や種族、文化の作り込みがすごい。とか

  • ストーリー

  OPからEDまでのお話の一連の流れを楽しむ。

  • 演出

  ストーリーを語る上での見せ方を楽しむ。ストーリーが縦軸ならこちらは横軸。いわゆる魅せ方。人間関係のドラマを楽しむのもここ。 各種名セリフ、FFTの議論戦闘、ブリーチ とか

 また、今回は差し当たってゲームについて考えたいので、+αとして下記も挙げられそうです

  • ゲーム性      

  UIが良い。インタフェースが小気味良い。ゲームシステムが面白い、自分の好みのジャンルである とか

 

 暫定5つのスタイルが挙げられましたが、これらにおいてどうパラメータを割り振っているのかでスタイルが決まってくると言えそうです。もうオタクはエントリーシートとか書いて、自分のスタイルを開示していったほうが幸せになれるんじゃないかな・・

 

 ちなみに私も自分の傾向を振り返ってみたところ

キャラクター ≒ 演出 > 世界観 > ストーリー > ゲーム性

という感じでした。(あくまで優先度なので、優先度が低いからといって重要ではない訳ではない)

 実際にやってみて感じたのですが、自分を的確に分析するというのは存外に難しいです。就活時、エントリーシートに苦慮していたあの時を思うとそりゃそうですね。オタクという自己認識が広まって久しいものの、自分がどのようなオタクであるのかを規定する言葉のナイフの流通は、まだまだこれからとも言えそうです。

 思うに、分析はやはり億劫で体力を使う作業ですので、最近流行っている水見式形式で見せたりすると面白さも感じつつ、自分を分析することができるかもしれません。演出の問題ですかね。

 一応今の結果だけ見て、私はモンハンにハマれなかったけど、あれは協力プレイのようなゲーム性を楽しむものであって、キャラクター間の掛け合いを楽しむものではない(と私は思っている)から なのかな、とかまぁそんな気にはなる。

 なんとかこれをもっと上手く利用して、自分の好きな作品のオタクともっと繋がりたいもの。今回はそんな感じ。続けて考えたい

 

 全然関係ないですが、アニメ、ゲームが一般化した現代においては、オタクという単語も今は古いものなんですよね・・今はなんていうんですかね。

 現在社会にオタクは希釈され、概念化されていく。細まるわー 目